図1、グラスハープ・コンサートで演奏するブログ執筆者本人
2005年12月16日、国立科学博物館新館3階講義室にて
1、グラスハープ事はじめ
私がこの不思議で、例えようもなく柔らかく美しい音色の楽器のことを知ったのは、高校3年(18才)も終わりに近い1960年の春のことだった。
学校から帰宅して何気なくスイッチを入れたテレビの番組に強く惹きつけられた。番組は、教育テレビで放映されていたもので「楽器の歴史」か何かの内容ではなかったか。60数年前のおぼろげな記憶でしかないが、グラスを擦ると美しい音が出ること、そしてそれを利用したグラスハープなる楽器があること、ボール状のガラスの器を串刺しにして電動や足踏みで回転させて演奏するグラス楽器(これは後でグラスハーモニカまたはグラスアルモニカであることを知ることになるのだが)、そしてその発展形としてのアプライトピアノ型のアルモニカなど、興味深い楽器が演奏付で次々と紹介された。