2025年2月24日月曜日

グラスハープと私-5:アクリル製6号機と簡易型の製作

 図24、アクリル製の6号機:
完成したアクリル製の透明感のあるグラスハープ6号機

11、アクリル製6号機の製作
1)材料の選択 5号機までグラスハープを製作してきた反省として、楽器は素人細工ではなく、技術的にもデザイン的にも完成度の高いものであるべきだ、という思いがあった。かつて上野の文化会館でホフマンが使用していたグラスハープは、グラスを並べた箱も飾脚もクラシックな工芸品として完成された作品に見えた。一時的には、グラスを並べる箱を寄せ木で装飾を施したり、4脚をカーブを描いた猫足にするなど工芸作品の方向も模索したが、結果的にアクリル製に落ち着いた。

2025年1月27日月曜日

グラスハープと私-4:木製5号機の製作

図19、2009年7月、日食観測クルーズ船「ぱしふぃっくびいなす号」にて:
日食観測後の余興大会で、クルーズ参加者にグラスハープ演奏を披露した。


9、4号機の問題点
 2001年秋半ばに完成したグラスハープ4号機を実際の使用すると当然ながらいろいろと改良点が見えてくる。
 先ず配列に関してだが、きっちり4行で演奏を行うと、ドレミのスケールが同一の行の音、例えばC、E、G♯音から始まる場合は同じパターンだが、行を変えて半音、1音、1音半と上げて行くと、一見全く違うパターンに変わり、演奏に混乱を引き起こしてしまうことである(図20)。これを解消するためには行を加えて5行、6行と増やす方法が考えられるが、グラス数が増え、盤面が大きくなって演奏上や運搬上に支障を来たすことになって逆効果になりかねない。

2024年11月4日月曜日

グラスハープと私-3:4号機とグラスハープの復活

図7、グラスハープのハンマーダルシマのコラボ・コンサート:
2002年12月14日、国立科学博物館本館2階講堂にて。自作したハンマーダルシマを演奏する前嶋氏(右)とグラスハープ4号機を演奏する佐々木本人(左)。

5、グラスハープ復活の契機
 その後国立科学博物館に職を得て、30数年があっという間に過ぎた。博物館での仕事は、科学技術に関する歴史的資料の収集と調査研究で、時計資料、特に江戸時代に製作された機械時計「和時計」が私の所掌する分野だった。もともと大学の専門が物理学だったので、グラスハープは原理的に大変興味のあるテーマで取り組みたい気持ちはあったが、博物館の調査研究他の業務で忙しく、ずっとそのままになっていた。

2024年11月1日金曜日

グラスハープと私-2:ホフマンの演奏会と3号機の製作

図2、ブルーノ・ホフマン

2、ブルーノ・ホフマンの演奏
 2号機を製作して数年が経った1968年(昭和43年)に、上野の文化会館で来日していたブルーノ・ホフマン(図2)のグラスハープの演奏会が開催されるという情報を聞きつけ、チケットを買って会場に赴いた。
 ブルーノ・ホフマン(Bruno Hoffmann、1913–1991)が、当時ドイツ、シュトゥットガルト出身の世界で唯1人のグラスハープ奏者であることは知るよしもなかったが、グラスハープの本格的演奏が生で聞くことが出来るとあっては、見逃すことは出来ない。演奏会は、始め大ホールとの予定だったが、小ホールの会場に変更されていた。グラスハープと言う楽器に馴染みが少なく売れ行きが思わしくなかったためのように思われた。

2024年10月23日水曜日

解説:グラスハープの演奏ー2(梱包、運搬、セッティング、演奏、撤収、その他)

 

図1、地元さいたま市の緑区手作りコンサートでのグラスハープ演奏:
大型、小型2台のグラスハープ、それぞれの4脚台、ウィンドチャイム、譜面台ほか、音楽プレーヤー、やかん、スポイト、調律用チューナー、洗剤など車の後部座席を倒しトランクと合わせてもやっと入るくらい分量で、梱包、積み込みなど運搬に苦労させられる。

2024年10月16日水曜日

解説:グラスハープの演奏ー1(手洗い、調律、演奏)

指で擦ってグラスを鳴らす

1.手洗い
1)手洗い:グラスハープを演奏する際に、まず行わなければならないのは、手洗いである。手、指の汚れ、特に皮脂、角質を十分落とす必要がある。一般的には石鹸を使用し汚れを丹念に落とす。指だけでなく、手のひらの表・裏は必須である。

2024年10月15日火曜日

グラスハープと私ー1:グラスハープ事始め、1号機と2号機

 
図1、グラスハープ・コンサートで演奏するブログ執筆者本人
2005年12月16日、国立科学博物館新館3階講義室にて


1、グラスハープ事はじめ
 私がこの不思議で、例えようもなく柔らかく美しい音色の楽器のことを知ったのは、高校3年(18才)も終わりに近い1960年の春のことだった。
 学校から帰宅して何気なくスイッチを入れたテレビの番組に強く惹きつけられた。番組は、教育テレビで放映されていたもので「楽器の歴史」か何かの内容ではなかったか。60数年前のおぼろげな記憶でしかないが、グラスを擦ると美しい音が出ること、そしてそれを利用したグラスハープなる楽器があること、ボール状のガラスの器を串刺しにして電動や足踏みで回転させて演奏するグラス楽器(これは後でグラスハーモニカまたはグラスアルモニカであることを知ることになるのだが)、そしてその発展形としてのアプライトピアノ型のアルモニカなど、興味深い楽器が演奏付で次々と紹介された。

2024年8月22日木曜日

解説:楽器グラスハープの原理と構造

1.グラスの配列
 グラスハープの配列は、プレーヤーによってそれぞれ異なる配列が用いられている。ここでは、代表的な配列を列記することにする。

図1、グラスの配列

2023年7月29日土曜日

2022年12月23日金曜日

演奏:「カッチーニのアヴェマリア」(クリスマス版)

紅葉と夕焼けそしてイルミネーションでカラフルに彩らる晩秋の軽井沢(2022年11月17~18日)、クリスマスはもう間近。

2022年8月13日土曜日

演奏:「サンサーンスの水族館」(暑中見舞い盤)

サンサーンスの組曲「動物の謝肉祭」より、『水族館』
グラスハープ演奏、ピアノ伴奏DTM製作、映像撮影・構成:佐々木勝浩

2012年12月に沖縄に美ら海水族館を見学した際の映像を、既にDTMで製作した「水族館」をバックにグラス演奏を収録し、これに映像を合わせて構成した。

2019年12月23日月曜日

演奏:賛美歌「きよしこの夜」(6号機+ピアノ鍵盤型機)

2014年12月に収録・公開した「きよしこの夜」の映像の後半を、2018年1月10日に訪問した足利フラワーパークのイルミネーション映像を加えて再構成し、201912月24日に再公開した。

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